2世帯の住宅のエントランスとして門周りをデザインしました。スチールで出来たガビオンに自然石を入れ、コールテン鋼板でアクセントのバーを作り、新しい形のエントランス空間をつくりました。ハードなガビオンを和らげるため、門袖の足元には常緑のボックスウッドや風を感じるスティパなどのグラス類を配置。丸い形の植栽、球状の自然石、そしてボールライトを合わせ、球のコンビネーションも楽しめるようにしています。植栽を下からライトアップすることに加え、今回はウォールアップライトを使い、ガビオンと石の表情も楽しめるようにデザインしました。
エントランスのドアを開けると、中庭の壁泉の水音でお客様をお迎えできる演出をしました。中庭のハードウッドのデッキは高低差をつけることで広がりを感じられるようになっています。壁泉の他に特注サイズのネバダを使い、ベンチを兼ねた石の一部からも水が流れ出るようにしました。L型に配置した池の上の自然石のステップを通って、ちょっとスリリングに中庭へ入るようになっています。ライティングでは、ウッドデッキやタイルテラスにフロストフラットライトを点在させ、安全面にも配慮しています。通常の明かりは壁泉だけをクローズアップするようにし、テラスでバーベキューなどをする時には、建物の外壁に取り付けてあるライトをつけ、上からの光をあてることで、明るい空間になるようになっています。また、ポイントに、ボールスタンドライトと球の形の自然石、そして、丸く刈り込んだボックスウッドのトピアリーを合わせることで、球のモチーフの大小、ハードとソフトを楽しめるようにデザインしました。