ライティングのポイント
まず重点に置くべきは、照明器具を光らすのではなく、その空間を美しく光らせることがライティングの真髄であると考えます。『ただライトを設置して明るくみせる』ではなく、照度や角度もしくは色、そして影までも操り、そこに住まう人はもちろん、その地域に住む人々が足を止めるようなライティング計画を心がけました。
私の住む地域ではライトを取り入れたエクステリア工事はまだまだ少なく、夜は市が設置した道路脇の外灯の明かりのみで薄暗い街並みであると感じます。こちらのT様邸では、設置したライトの光がうるさくない程度に、敷地外までもやさしく漏れるように設計させていただきました。
薄暗い住宅街にやさしい暖色系の光る庭。。。より良い街並みをつくるにあたり、エクステリア工事に携わる私達の役割は今後更に重要となるでしょう。
現場プランのポイント
設計するにあたり、まずポイントとなるのが、狭い立地ながらも3台分の駐車スペースの確保と道路からの視線のカットでした。角地を利用したデザイン性のある門周りとし、アプローチであり、そして駐車スペースでもあるファサードの設計が求められました。ただコンクリート舗装をするのではなく、自然素材の敷材でアクセントをつけて歩く楽しみを。。。2方向からの斜め駐車を可能とする機能とデザインの両立。そして、柔らかな枝ぶりの山採り樹木のさりげない目隠しとアルミフレームがもつ直線的なデザインにより、それぞれの素材のもつ見た目の重さや柔らかさのバランスのとれたエクステリア計画としました。
PRコメント
近年の住宅業界において、エクステリアに関わる私達の持つ役割はとても重要となってきております。これからの時代、住宅を化粧するにあたり、ただ境界沿いに土留めやフェンスを設置し、パーキングスペースはアスファルト舗装やコンクリート舗装とカーポート、アプローチはコンクリート2次製品で終わり、そんな実用的だけのエクステリアではなく、石材などの自然素材をバランスよく取り入れた飽きのこないエクステリアが必要です。そんなひとつひとつの住宅がよりよい街並みをつくっていきます。
みちのく庭園では『樹ITSUKI』モデルと称し、近代的なエクステリアに古くから伝わる石積みや植栽技法を用いた新しい庭の形をつくる取り組みをしております。